9月の記念日・祝日(毎日の読書より)

9月3日  聖グレゴリオ一世教皇教会博士

540年頃、ローマに生まれる。帝国の高位公務員となり、ついにローマの市長に任命されたが、
やがてその職を退いて修道生活に入り、助祭に叙階されて駐コンスタンチノープル教皇大使となった。
590年9月3日にローマ教皇に選ばれ、優れた牧者として公務に励み、貧しい人々を助け、
キリスト教信仰をはぐくみ、広めるために力を注いだ。
道徳と神学に関する多くの著作を残し、604年3月12日に死去。

9月8日   聖マリアの誕生

9月8日にマリアをたたえる習慣は、 エルサレムで始まったようである。
5世紀に建てられた聖マリア誕生の大聖堂で、すでにこの祝日が祝われていた。
ビザンチン典礼やローマ典礼では、7世紀にこの日を聖マリアの誕生日として記念するようになった。
救い主の母として選ばれた罪のないマリアの誕生は、すべての人にとって希望であり、
救いの夜明けである。

9月10日   日本二百五福者殉教者

日本二十六聖人が1597年に長崎の西坂で殉教した後も、幕府によるキリシタン弾圧の手は緩むことがなかった。
1867年にピオ九世教皇によって福者として選ばれた205名は、1617年から1632年にかけて
長崎、江戸、仙台など日本各地で殉教して、信仰を力強く証しした人たちである。
その国籍は日本、スペイン、ポルトガルなど、七か国におよんでぃる。

9月13日   聖ヨハネ・クリゾストモ司教教会博士

349年頃、アンチオケに生まれる。高度な教育を受けた後、禁欲生活を始めた。
やがて司祭に叙階され、説教によって大きな実りをもたらした。
397年にコンスタンチノープルの司教に選ばれ、聖職者と信者の生活を改める
優れた牧者として活躍した。
また、皇帝一族やその他の反対者の憎しみをかい、三度にわたって追放された。
追放中の虐待の結果、407年9月14日にトルコのポントス州のコマネ近郊で死去。
キリスト教を解説し、キリスト者としての正しい生活を教えるために多くの説教を行い、著作を著した。
このことから、「クリゾストモ」すなわち「金の口」と呼ばれている。

9月14日   十字架称賛

エルサレムではすでに5世紀から、復活聖堂の献堂を記念する9月13日の翌日に、
キリストの十字架を礼拝する習慣があり、これは次第に東方教会全体に広まった。
ローマにこの習慣が取り入れられたのは7世紀になってからである。
きょうは、キリスト者の救いと勝利の希望であるキリストの十字架を思い起こす祝日である。

9月15日   悲しみの聖母

この祝日がローマ教会暦に取り入れられたのは1814年である。
十字架称賛の翌日にあたるきょう、教会は、マリアがイエスの受難のとき、
十字架のもとにたたずんで母としてその苦しみをともにしたことを
思い起こしている(きょうのミサの集会祈願)。

9月16日  聖コルネリオ教皇   聖チプリアノ司教殉教者

コルネリオは251年にローマ教皇に選ばれた。
対立教皇として立ったノバチアヌスの派閥に反対されたが、
チプリアノに支持されて地位を保つことができた。
ガルス帝によって追放され、253年にイタリア中部のチビタベッキアで亡くなった。
その遺体はローマに移され、カリストの墓地に埋葬された。
チプリアノは210年頃、北アフリカのカルタゴで異教徒の家庭に生まれた。
やがてキリスト教に改宗し、司祭に叙階され、249年にカルタゴの司教に選ばれた。
その活動と著作によって、多くの困難のただ中にあった教会をみごとに治めた。
バレリアヌス帝の迫害のときにまず追放され、その後、258年9月14日に殉教した。

9月17日   聖ロベルト・ベラルミノ司教教会博士

1542年、トスカーナ地方のモンテプルチアノに生まれる。
ローマでイエズス会に入って司祭に叙階されると、カトリックの教えを守るために優れた論争神学
的な著作を著し、ローマ学院で神学を教えた。
やがて枢機卿に任命され、イタリア南部のカプアの司教になった。
また、ローマ教皇庁の各省で、当時の多くの間題の解決のために努力して大きな業績をあげた。
1621年にローマで死去。

9月19日 聖ヤヌアリオ司教殉教者任意

ヤヌアリオはィタリァ中部のベネベントの司教であった。
ディオクレチアヌス帝の迫害の時代(4世紀初め)にポッツォーリで殉教した。
やがて彼の遺体はナポリに移され、特にこの町で崇敬されている。

9月20日   聖アンデレ金と同志殉教者

17世紀初め、何人かの信徒の努力によって韓国にキリスト教がもたらされた。
この勇敢で熱心な教会は、1836年まで信徒によって指導されはぐくまれ、その年に初めてフランスからパリ外国宣教会の司祭たちがひそかに入国した。
1839年、 1846年、 1866年に迫害が起こると多くの人が殉教したが、その中から103名が1984年に列聖された。
この中で特に秀でているのは、最初の韓国人司祭で司牧の心に燃えたアンデレ金大建(キム・テゴン)と、優れた使徒的活動を行った信徒パウロ丁夏祥(チョン・ハサン)である。殉教者たちの大部分は、既婚者、未婚者、老人、壮年、青年、少年など勇敢な男女の信徒であった。
彼らの尊い殉教は、韓国教会の貴重な初穂である。

9月21日   聖マタイ使徒福音記者

マタイはカファルナウムに生まれ、イエスに招かれたときは徴税人であった(マタイ10・3参照)。
ヘブライ語(アラム語)で福音書を書き記し、東方で福音を宣教したと伝えられている。

9月26日   聖コスマ   聖ダミアノ殉教者

二人はおそらくディオクレチアヌス帝の迫害によって殉教した(4世紀初め)。
古代の記録によると、二人の墓はシリアのキルにあり、その墓の所に彼らにささげられた
大聖堂が建てられた。
やがて二人に対する崇敬はローマに伝わり、全教会に広まった。

9月27日   聖ビンセンチオ・ア・パウロ司祭

1581年、フランス南西部のアキテーヌ州に生まれる。
学業を終えると司祭に叙階され、パリに行って小教区の主任司祭として働いた。
聖職者の養成と貧しい人々を助けるために「布教宣教会」を設立し、
また聖ルイーズ・ド・マリヤックの協力を得て、「愛徳姉妹会」も設立した。
1660年、パリで死去。

9月28日   聖トマス西と十五殉教者

きょう記念される聖人は、いずれもキリシタンヘの迫害が激しかった1633年から1637年に
かけて長崎で殉教した人たちである。
16名はドミニコ会の司祭、修道者、修道女と彼らのために働いた信徒たちで、
9名の日本人のほかに、スペイン人、イタリア人、フランス人、フィリピン人が含まれている。
彼らは1987年に列聖された。

9月29日   聖ミカエル  聖ガブリエル  聖ラファエル大天使

ローマに建てられた聖ミカエル大聖堂の献堂は5世紀に行われ、ヒエロニモ殉教録に加えられた。
現在ではこれは記念されず、ミカエルのほかにガブリエルとラファエルが加えられて
ともに記念するようになった。
神の使いである天使たちと心を合わせて神を賛美し、その取り次ぎを願う祝日である。

9月30日  聖ヒエロニモ司祭教会博士

340年頃、ダルマーチア(ューゴスラビア西部)のストリドンに生まれる。
ローマで古典を学びそこで洗礼を受けた。
禁欲生活に入り、東方に赴いて司祭に叙階された。
ローマに戻るとダマソ教皇の秘書となり、聖書のラテン語訳(ヴルガタ訳)に着手し、
また修道生活を広めた。
やがてベツレヘムに移り、困難な状況にある教会のために尽くし、聖書の注解書に代表される多
くの著作を残した。420年にベツレヘムで死去。